2014年2月21日金曜日

終わらないコンテンツ

こんにちは。のま丼です。

今日は急に普段と違う雰囲気を出してみたくなったので、文調を変えてみたいと思います。





諸君、如何お過ごしだろうか。


本日は、この手記の目的、即ち『雑学ライフ』のコンセプトを紹介しようと思う。



ブログで扱う題材がなぜ『雑学』なのか。



雑学の有用性については既に


『雑学の知識は役に立つのか?』
http://nomadon.blogspot.jp/2013/12/blog-post_18.html

で述べた通り、その効用は理解頂けたかと思う。



しかし、有用性があるからといってそれがブログで取り扱う理由には成り得ない。


私はこのブログを始める前は、常々何を題材にするかモンモンと悩んでいたのだが、ある時、一つの単語に興味を持った。



その単語とは、「オワコン」だ。



ご存じの通り、オワコンとは「終わったコンテンツ」を指す言葉である。


危うく辞書にも載りそうになったこの言葉は、栄枯盛衰、盛者必衰、日本人の持つ「無常観」を示すが如く、日夜目まぐるしく変化するこの情報世界に於いて、バッサリと「オワタ」の烙印を押す。


 

「このブログは終わってはならない!」





そこで、『雑学』が登場する。



雑学は古今東西ありとあらゆるものを取り扱うことが出来る。



また、この情報世界に蔓延る流行りや小手先のテクニックで仕上げられた知識と異なり、一歩引いた目線から物事を捉え、万物に批判を浴びせる事さえ可能となる。



ややもすると、原理主義的な様にも捉えられがちではあるが、逆に考えると、そこには一生モノの知識が存在することになる。



このブログに於いて私は、飽くまで「基本的」にという前置きが付くものの、「普遍的な知識や考え方」を紹介したいと考える。



勿論そこには私なりの考え方が存在する為、(意図的にという場合も含めて)客観性からかけ離れた捉え方をしているケースもあるだろうが、それはそれで紹介する過程を楽しんで頂きたい。



という訳で、この『雑学ライフ』が目指す形は「終わらないコンテンツ」である。



十年後、二十年後、諸君らが「おッ!どっかで見たな。」などと言いながら、再度このブログを訪れてくれることを願って止まない。


欲を言えば、五十年後、校庭で書物の代わりにiPadを持った二宮金次郎像がこのブログの記事を読んでいてほしいものだ。





【余談】

ところで、「オワコン」に対抗して「終わらないコンテンツ」示す言葉は何かないものか・・


(ブログのサブタイトルあたりで使いたい)


今のところ、これといった言葉は存在しないらしい。


巷では、「トレンド」という言葉が候補に挙がっているそうだが、私が目指すところの終わらないコンテンツ」とは馴染まない。


では単純に「エンドレスコンテンツ」というのはどうだろうか。


略して「エンコン」!


えんこん・・・ 


怨恨・・・


響きが悪い(-。-)


良い案があれば是非コメントを!





2014年2月12日水曜日

「幸せ」の漢字が「辛い」よりもっと辛い件

皆さん、こんにちは。のま丼です。


今日は雑学らしい雑学をご紹介するのと合わせて、一つ注意喚起を行いたいと思います。




皆さん、「辛い」という漢字を思い浮かべて下さい。

この字に「一」を足すと、「幸せ」という字になります。

「辛い」と「幸せ」は紙一重なんです。



あと一歩・あと一つの勇気を持って前に踏み出しましょう。

どんなに辛い状況でもきっと「幸せ」になれるはず!




と、金八好きの教師が言い出しそうですね。

Twitterでも「心に響くいい言葉」的なbotがのたまってますが、




ここは「大変ぬるいお言葉ありがとうございます」と、言っておきましょう。




雑学ライフ運営者としては、語源も知らずに思いつきで語ってるヤツは、バッサリ行かしてもらいます。



漢字の語源には恐ろしい成り立ちを持つものもたくさんあり、安易に「字」自体を語るというのは非常に危険な行為です





「幸」という漢字は特に危険です。


この漢字の成り立ちは、拷問の道具です。



真ん中の「口」部分が、手足を入れる穴、上下の「土」部分が入れた手足を締めるネジを表しています。



では、なぜそれが「しあわせ」なのでしょう?



それは「拷問までで助かった。死刑じゃなくてよかった。」という感情です。


このホッとした感情をから、「幸」=「happy」をなった訳です。




本来の意味から考えると、「幸(拷問)」の辛さに比べたら、普通の「辛い」という感覚の方がよっぽど幸せですよね。




といった形で、最初の語りは完全に間違った方向に人を導いています。



皆さん、くれぐれも「字」について語る際はご注意を!








2014年2月7日金曜日

役に立つ数学 ~ゲーム理論②~

皆さんこんにちは。のま丼です。


先日、

「役に立つ数学~ゲーム理論①」
http://nomadon.blogspot.jp/2014/02/blog-post_2.html

で、ご紹介したゲーム理論に関する続きです。



ちょっとお待たせしてしまいましたね・・



今日は、現実社会で起こっている事例を用いて、ゲーム理論を紹介します。



まずは問題にチャレンジしてください。
ゲーム理論は考えることが最も大切です!




※ついさっき、シュークリームを食べたので、こんな問題を考えてみました。



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【問題】

・シュークリームがうまいと評判の町がありました。

・あなたはシュークリームの「シュー(皮)」を作る職人です。

・「シュー」を作れる職人はあなただけです。

・シュークリーム用の「クリーム」を作っている職人は10人います。

・当然、「シュー」だけでも「クリーム」だけでも商品にはなりません。

・クリーム職人は毎日1人が1個買いに来ます。

・あなたは普段「シュー」を1個30円で売っています。

・あなたは今日、「シュー」を10個作りました。

・ところが、昨日クリーム職人が結託して「シュー」を安く手に入れるためにの策略を考えていました。

・今日「シュー」を買いに来た職人10人は口を揃えてこう言いました。

 『1個10円で買ってやる。売れないよりはいいだろう。』

・あなたは最低でも1個20円で売りたいと考えています。

・さてあなたはどうしますか?

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さあ、どうでしょうか。


当然、答えは一つではありません。


前回も言いましたが、自分が持っている情報から最良の選択肢を選ぶことが大切です。





以下は、私なりの解答です。






【解答例】

作った「シュー」を1個捨てて、こう言います。

『1個40円で売ってやる。買えないヤツは損するぞ。』

※もったいないので、自分で食べるのもアリです。



【解説】
選択肢の例
①クリーム職人の意見に従う
 この場合の売上高100円(平常時より200円減)

②値下げして20円で買って貰えるよう交渉する。
 この場合の売上高200円(平常時より100円減)
 

③1個捨てて40円で売る。
 
 この場合の売上高360円(平常時より60円増)
 



これはゲームの特徴は、自分の置かれた状態が急激に変化することです。

ピンチを逆にチャンスと捉える選択肢を見つけられるか否かがポイントです。

解答例では、供給する数を減らすことにより、需要を増加させることを選びました。

こうすることで、損をするのが嫌なクリーム職人は、高値でも買わざるを得ない状況を作り出すのです。







ビジネスではこういった状況によく遭遇します。

企業は常に需要と供給のバランスを意識して活動しています。

供給数を減らし希少価値を上げるのも1つの戦略です。




需要と供給についてはもっと逼迫した事例があります。


それは野菜です。


野菜は1割作り過ぎただけで供給過剰になり、通常の半値以下の価値になることがあります。

逆に、天候が悪く生産量が1割少ないだけで価格が高騰し、たまに「キャベツ」が1玉400円とかになったりします。

農家は供給過剰になった場合、それが赤字であったも売らざるを得ない状況も十分にあります。

また、売値が輸送代金に満たない場合は、一定量を捨ててしまうこともあります。

※この場合、問題とは状況が違い、捨てることがプラスにはなりません。
 
 
自分が捨てても競合農家の出荷量が増えるだけで、市場にある野菜の量が変化しないからです。





このような事例から、ビジネスにおいて「生産調整」や「在庫調整」の重要性をご理解頂けたかと思います。





ゲーム理論はこういった状況を考えるのには大変役立ちます。

逆に、ビジネスには不可欠と言ってもいいでしょう。

これを機会に、皆さんも是非ゲーム理論を学んで頂ければと思います。






上記の問題では、ゲーム理論の考え方でピンチをチャンスに変えることができました。



しかし、



皆さんは野菜市場の問題について、この状況を打開する選択肢を見つけることができますか?




良い選択肢が見つかれば是非コメントをお願いします。






<今回の参考文献>
『ゲーム理論トレーニング』かんき出版

2014年2月2日日曜日

役に立つ数学 ~ゲーム理論①~

皆さんこんにちは。のま丼です。


最近、記事が文系ネタに偏っている気がするので、今日は理系ネタを1つご紹介します。



皆さんは数学は役に立つと思いますか?



Twitterでは



 画像は@omoboibotbotさんのツイートより
 ※リンクがうまくいかなかったので画像を張らせて頂きました。


こんな感じで批判されているネタをちょいちょい見かけます・・・



数学の問題は日常生活からあまりにもかけ離れ過ぎていて、役に立つ状況が想像できませんよね。



そもそも数学者の目的は「数字を使って首尾一貫した理論を作ること」なので、役に立つとか立たないとかはどーでもいいと考えているそうです。



なので、教えている先生も受験勉強に必要だから教えている訳で、数学が実際に役に立つかどうかはわからないのです



ちなみに、ノーベル賞に数学賞はありません。役に立たないと思われているからです。
(一説によるとノーベルの恋敵が数学者だったからとも・・)



しかし、


数学がこんな状態では、必修科目として勉強させられている学生のモチベーションに関わるので実践的で役に立つ数学を紹介します。





それは「ゲーム理論」という数学です。

この数学はちょっと変わっています。


説明は後ほど・・



まずは、この問題を考えてみてください。
※注 問題を「解く」のではありません。



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【問題】
囚人AとBが逮捕されました。

2人は犯罪の共犯者だと疑われています(実際に2人は共犯者です)。

今2人は拘束され、互いに相棒と隔離されています。

検事の取り調べに対して相棒がどんな対応するのか互いにわかりません。

検事は2人の囚人に以下の条件を出しました。



 条件①2人とも黙秘すれば、懲役1年ずつ。

 条件②2人とも自白すれば懲役2年ずつ。

 
 条件③1人が自白し、1人が黙秘すれば、自白した者は釈放。
      黙秘した者は懲役3年。



あなたが、囚人Aならどうしますか?

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これは非常に有名な問題なので見たことがある人もいるかも・・
見たことがある人も是非解説を読み返してください。
解説はちょっとアレンジして私なりの意見を書いています。




【答え】
明確な答えはありません。




【解説】
(1)相手が黙秘した場合

 
 
 
 
 黙秘→懲役1年
 自白→懲役0年

よって、自白が有利。



(2)相手が自白した場合

 黙秘→懲役3年
 
 自白→懲役2年

よって、自白が有利。



(1)(2)より、相手が「黙秘」「自白」のどちらを選んでも、あなたは「自白」が有利になります。

よって、答えは「自白」を選ぶ。



とはなりません・・・



(3)相手はあなたの相棒です。
あなたが出所後も相棒とタッグを組み続けたいと考えている場合はどうですか?

この場合、相手の刑期も考える必要があります


自分と相手の刑期のトータルは

 互いに黙秘→懲役合計2年  が一番短くなります。


よって、あなたは「黙秘」を選ぶべき。



(3)´しかし、相手はあなたと同じことを考えているとは限りません。
相手が裏切って「自白」を選んだ場合、あなたが「黙秘」を選ぶと最大の不利益を被ります。

 あなたが自白・相手が黙秘→あなたの懲役は3年


よって、あなたが「黙秘」を選択することはハイリスク・ハイリターンであり、互いの信頼関係を勘案する必要がある。



(4)あなたが犯罪組織のボスなら

 
 あなたは、必然的にあなた個人のことだけを考える訳にはいきません。
 

 しかも相手が「自白」を選ぶ可能性は少ない(これを選ぶと出所後シバかれます)。

よって、黙秘が有利。


(5)結論
あなたの立場や相手との関係性により、あなたが選択すべき答えは変わる。






これは「囚人のジレンマ」という(古典的な)問題です。

数学の問題でこんな結論見たことありますか?

数学の問題は「答えは一つ」か、「わかっている答えを証明する」のが基本ですよね。




しかし、実際の社会はこんなもんです。

日常生活や仕事で「答えが一つしかない」ことや「答えがわかっている」ことはほとんどありません。

日常生活や仕事では、自分が持っている情報から良の選択肢を選ぶしかないのです。





この手助けをしてくれる数学が「ゲーム理論」です。



ゲーム理論は、元々はチェスの戦略を考えることから発展し、フォン・ノイマンという数学者が体系化した、戦力的意思決定を扱う理論です。



「ゲーム」といっても当然遊びではありません。



2人以上が参加し、選択肢が複数あれば理論の対象です。



この「ゲーム」に関して、「合理的で最も効率のよい選択肢を選ぶ為の理論」と捉えて頂ければ問題ありません。



このゲームは扱う範囲が非常に広く、経済学・経営学・心理学・社会学・政治学等に応用され、日常生活や仕事・スポーツの戦略にも役立ちます。


【日常生活での利用】
・仕事の戦略や交渉。
・株式などの投資やギャンブル。
・友人との付き合い方や恋愛。
・スポーツやオンラインゲームなど、いわゆる「ゲーム」にも。
・人生哲学や人生設計の指針。
・勉強や学校、仕事の選択。


要するに何でも使えます。



大学の専門分野以外、学校で教わることはありませんが、トレーニング用の著書がいくつかありますので、是非読んで頂きたいと思います。



著書のほとんどが考え方のトレーニングなので、難しい知識は必要ありませんし、日常の選択肢が題材として取り上げられているので、すぐに役立ちますよ。



最近では入社試験で出題されるケースが多く、就活にも役立ちます。




何となくでも役に立つ数学理論があるこは理解して頂けましたか?




個人的には数学でもこの分野を学校で教えるべきだと考えています。
ちょっと特殊な分野ですが、そのほうが学生が勉強に興味を持ちやすいのでは・・




今回はゲーム理論の簡単な説明でしたが、具体性という点ではまだ説明が足りず、まだこの理論の有用性を理解頂けてない方もいるかと思います。



次回は、もうちょっと具体的問題を紹介したいと思います。



最近、ブログのアップする頻度が遅いと言われてますので、自分自身にプレッシャーをかける意味でも、2、3日以内に頑張ります。




それでは皆さん後ほど・・